*この物語はフィクションです。実在のあらゆるものとは一切関係ありません。
1、いざ出陣!
三月十七日の昼、船橋大志(ふなばし おおし)は品川駅の新幹線搭乗口で人と待ち合わせていた。日曜だというのに比較的すいているよなあ、と船橋は辺りを見回した。すると、後ろから聞き慣れた声。
「やあ、船橋さん、こんにちは。お待たせしました! だいぶ待ちました?」
「あっ、こんにちは、Qさん! 僕もちょうど今来たとこなんですよ」
船橋とQとは二〇一八年以来の付き合いだ。発毛クリニックの「発毛日本一コンテスト」で船橋が入賞したとき、そのインタビューをしたのがQだった。Qはフリーのインタビュアーと言ったら良いだろうか。イベントの司会など手広く事業を展開しているようだった。仕事上の芸名(?)は Mr.Question(ミスター・クエスチョン)だが、皆からはQさんと呼ばれるのが常だった。普段、歯科医師をしている船橋とは仕事的には全く接点がないのだが、発毛クリニック関係のイベントがある度に、なにげに顔を合わせている仲だった。
「Qさん、品川駅で待ち合わせで正解でしたね。僕、実は今まで新幹線に乗るときはいつも東京駅からだったんですよ。品川の方が歩く距離が全然少ないし、何より人混みが少ない。これが東京駅だったらQさんを探すの大変でしたね」
「ああ、そうなんだよね。私なんかしょっちゅう乗るもんで、いつも品川からだよ。全然すいてるでしょう、東京駅より」
「ほんとですね! これはビックリだ。今頃、そんなことに気付くなんて田舎もん丸出しですね」
「イヤイヤ。普段はご自分の医院で歯医者をしている船橋さんは、通勤電車さえ乗らないんだから仕方ないことよね」
二人は新幹線搭乗口を入ってすぐのところにある売店に立ち寄った。
「船橋さん、ホームはたいした売店もないから、ここで買っていきますかね、昼飯を」
「へえ、そうなんだ。新幹線内のワゴン販売もなくなった、って聞きますしね」
「そうなのよ。不便でねえ。まあ、グリーンだとスマホで注文できるけど」
「そ、そうなんですか?」
「でも、スマホで注文して持ってきてもらうまで、ほんの数分のタイムラグでもイライラしちゃってね。種類も少なくてチョットしたモノしかないのよ。ここで買っちゃうのが一番よ」
「僕は、このアイスが食べたくって!」
船橋はかたくて有名な、あの濃厚バニラアイスを手に取った。
「それは確か、グリーン内でもあったな……」
「そりゃぁ、ありがたい。とりあえず今買っておけば新幹線の中で、ちょうど食べ頃の柔らかさになっているかな? ってね……」
オッサンのくせに甘党か? と思ったQだったが、船橋の子供のような笑顔に、何も言わず苦笑いを返すだけだった。二人はそれぞれ、好みの弁当やら飲み物を買い物かごの中に入れた。時間に余裕があることもあり、ゆっくりと買い物を楽しんだ二人。まさか、この和やかな雰囲気が、その後訪れることになる嵐の前の静けさだとは、この時の二人は知るよしもなかった。
――新幹線グリーン車の中、二人は仲良く並んで座った。その席はちょうど車両の中央付近席。車内を見渡すと窓側の席はもちろん全部埋まっていたが、通路側の席はわずかに空席が残っているようだった。窓側の席に座ったQは、早速弁当を開きながら陽気に語りかけた。
「しかし船橋さんと一緒だから今日は助かったよ」
「何がですか、Qさん?」
「いや、このグリーン車よ」
「発毛クリニックさんが用意してくれた席ですよね?」
「ああ、いつもはただの指定席なのよ。今日はさすがの船橋さんだから特別みたいよ」
「えっ?! そうなんですか? Qさんこそ、いつも発毛クリニックさんと組んで仕事してるので特別扱いかと思ってましたが」
「いやいや、私なんかしょっちゅう仕事させてもらってるので、その分、単価は低く抑えられちゃってるのよ。まあ仕事もらえるだけいいんだけどね。船橋さんはがっぽりもらえるんじゃないの?」
「……」
「あれ? どうしたの、だまっちゃって。まずいこと聞いたかしら……」
「いやいや、そんなことは……」
「あれ? なんか含んだ感じだねえ?」
「いやいや、発毛クリニックさんは気を遣ってくれて、かなりの謝礼を出してくださるそうなんですけど……」
「けど?」
「語弊があると困るんで、内緒にしてくださいね。実は、正直、0の数が一つ違うんですよね」
「えっ?!」
「ウソ、ウソ、冗談です……」
と言いつつも、内心冗談ではない船橋だった。船橋の本心としては、自分一人分の給料で換算すれば相当以上の謝礼であったが、経営者としては物足りなかった。従業員の分まで一人で稼がないといけない経営者としては、一日でも診療日がなくなるのは、はやりイヤだった。その日のように普段なら仕事している日を休みにするなら、やはり0が一つ足りないのは本当のところだった。しかし、それは経営者になってみないと理解できないこと、と割り切って口にはしない船橋だった。
そんな船橋の複雑な顔色を察しながら、Qは話を続けた。
「そう言えば、船橋さんは普段は、今日みたいな日曜も診療だったものね」
「ええ、ほぼ年中無休です」
「やすんでないの、船橋さん?」
「ほぼ……。だから休みがてら、たまになら、こうやってお付き合いできますかね。いつもお世話になってますし。でも、しょっちゅうはノーサンキューですね」
「それはそうだね。あちら様に気ばかり遣わず、しっかり休みとった方がいいんじゃない?」
自分を気遣ってくれるQに感謝しながらも、船橋は話題を変えた。
「まあまあまあ……。しかし発毛クリニックさんも、我々二人をわざわざ大阪まで呼び出すからには、相当なことがあるわけですよね、Qさん?」
「ああ、私も詳しくは聞いてないんだけど……。なんでも企画編成部? って言う部署の、けっこう上の役職の人が『是非とも我々二人に企画会議に加わってくれ』って言ってきたんだよね」
「その企画会議って、どんな企画なんですかね、Qさん?」
「私も、それ聞いたんだけど『ややこしいので詳細は会ってから説明する』の一点張りなんだよね」
「Qさん、ひょっとすると、それって会議とは名ばかりで、本当は普段の我々のブログへの苦情だったりするんじゃないですか? 好き勝手書きすぎるとか……」
「まさか? それならさすがに、もっと早くに言ってくるでしょう。とうの昔にね。だって発毛関連のブログを立ち上げてもうかれこれ何年?」
「ええ、二〇一八年からですから、もう六年ですものねえ~」
船橋は発毛日本一コンテストに入賞した後、その発毛の経験をブログに書き綴っていたのだった。車中、二人は冗談半分にたわいない会話を楽しんでいた。Qはともかく、船橋にとっては久しぶりの遠出だった。久しぶりの遠足気分、ワクワク感に、気分は高揚しいつもより饒舌になっていた船橋。
「いずれにせよ、我々二人なんかが参加して役に立つんですかね、Qさん?」
「うん、それこそ何かの商品のモニター的な意見を聞きたいんじゃないか? って、私は勝手に予想してるんだけどね」
「ああ、そういうことね。社長は来るんですか?」
「イヤ、社長は来ないみたい。私もそれ、担当社に聞いたんだけど、社長に提出する前の企画だから、とか何とか言ってたなあ」
「そうですか……。チョット残念だけど、チョットホッとしたな。久しぶりに社長にご挨拶したい反面、緊張するからねえ、やっぱり社長は……」
「あら、めずらしい、船橋さんでも緊張するの?」
「あら、とは人聞き悪い! さすがの僕でも緊張しますよ。たしか、社長は僕より二十歳も年上ですからねえ」
二人のオッサンが仲良く並んで、なんやかやと話しているうちに「のぞみ」は、あっと言う間に新大阪駅に到着した。
〈つづく〉
*この物語はフィクションです。実在のあらゆるものとは一切関係ありません。
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おはようございます!
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本日も最後までお付き合い、誠にありがとうございました。
ダイエットと発毛の鹿石八千代でした……