ダイ☆はつ Vファイブ

1年で約30キロのダイエットに成功した、2018年・発毛日本一コンテスト第5位の鹿石八千代のブログです。旧ブログ名「ダイエット&発毛の鹿石八千代と申します」からリニューアルしました!

【歯科医師からのほんの小さなご提唱…プロレスファンとして】#133

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私は歯科医師です。
今回は、誠に僭越(せんえつ)ながら私の専門的な立場からの一考(私見)にお付き合いいただければ幸いです。

 

私の趣味はプロレス観戦です。
先日の女子プロレスで起きてしまいました、下顎骨折(かがくこっせつ)の事故につきまして、今後、このような事故が起こらないように…とのおもい一心で、今回は私の専門的立場から、誠に恐縮ではありますが、一考を述べさせていただきたく存じます。
(あくまで、今後の事故再発防止のために多少なりとも参考になれば…とのおもい一心であり、他意はございません。事故関係者の皆様を悪く言うつもりは毛頭ありませんので、ご理解賜りますよう宜しくお願い申し上げます。)

 

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・プロレスのルール…
ご存知のように、プロレスは過激なスポーツです。
一歩間違えると、大怪我をしかねない、過激な格闘技です。

よって、殴る蹴る…何でもありのプロレスですが…ちゃんとルールが存在しています。

 

…例えば、体の弱い部分…いわゆる人体の急所は攻撃してはいけない…と言うルールがちゃんと存在しています…
急所…いわゆる、一度損壊すると治癒(ちゆ)しない、もしくは治癒しづらい場所…さらには、命に直結するような場所のことです。
また、鍛えても、鍛えきれない場所も急所と言って良いでしょう…
このような体の部分は、色々あります。

 

一番わかりやすい例としては…
眼、眼球があります。
眼をついてはいけません…これは理由を言わなくてもおわかり頂ける事と思います…

いくら、鍛えているレスラーとはいえ…眼は鍛えられません…
また、一度、損壊すると非常に治癒しづらく、最悪、失明となりかねない危険な場所です。
よって、このような体のパーツを急所と言います。そして、そこを攻撃しては、決していけません…

(某・女子プロレス団体で使う…目つき技…に関しては、これは「笑い」をとるためです…。目つきと言ってはおりますが、ちゃんと急所は外しております…)

 

 

・急所…を狙ってはいけない!
…さて、私は歯科医師です。
専門は、歯です。
さらには、広義には、歯の他に、口の中(口腔=こうくう)、顎(がく=あご)や顔面の一部なども専門となります。

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では、歯、口腔、顎、顎関節、ひいては顔面に至るまで…これらの器官(臓器)は、攻撃しても良いでしょうか?
…私の専門の立場からいわせて頂ければ、当然、ダメです!
…いわゆる急所となります。
なぜなら、
・一度損壊すると、元に戻りづらく…
・かつ、鍛(きた)えようとしても、鍛えづらいからです…

 

顎の骨…いわゆる下顎(したあご=かがく)の骨は、筋肉に覆われている量が少ないため、非常に危険です(…顎にも筋肉がちゃんとあります)。

例えば…胸やお腹の筋肉…これは、鍛えやすく筋肉の鎧(よろい)と表現されるように、きたえることにより、胸の臓器(骨、あばら、肺、食道、そして心臓など)や、お腹の臓器(胃や腸、肝臓ほか重要な臓器…)を守る役割をしてくれます。
ところが、顎の筋肉は、非常に鍛えづらいです…
量的にも少なく(胸やお腹ほどは無いし…)、だって、仮に顎の筋肉が鍛えて盛り上がる=顔の形がもりあがる?…みたいになって…顔貌(がんぼう)の見ため的にもおかしな話になります。(それを考えると人の体は、本当によく出来ています。理にかなっています…)
よって、顔面や顎周りは、急所と言うべきです。
…攻撃は避けるべきでしょう…

 


・ボクシングとの違い
…「だって、ボクシングは、攻撃しているじゃないか?」
と言う方がいらっしゃるかもしれません…
私は、プロレスほどボクシングをみないので、詳しくは分かりませんが、
ボクシングのそれと、プロレスのそれとでは、話が全く違うはずです…

 

ボクシングは、
「マウスピースとグローブが必須」となっております…
よって、攻撃が可能…と言う事でしょうか…
(それとて、当たり所が悪ければ、非常に危険である事には変わりがありません…)


ところが、プロレスの場合…
殴る場合は…素手となります。非常に危険です。

(…そもそもルール上、殴ること=グーパンチは禁止です…)
また、最近ではマウスピースを着用の選手が増えてきているようですが…必須ではありません…。選手の自己判断となります。よって、マウスピースをはめない選手も未だ多々いらっしゃるようです…。必須でないことを考えると、これも非常に危険と言わざるを得ません…

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・偶発的事故…
プロレスラーの方々は、当然、おわかりのことと思っておりますが…
あえて、この急所を狙う人はどこにもいないでしょう…
ところが、狙っていなくても、偶発的に(事故的に)急所に当たってしまうことがあります…
それこそ普段鍛えている力の強いプロレスラーがゆえ、このように偶発的に急所に当たってしまうと、素人がやるのとは桁違いに大きなダメージを与えてしまい、非常に危険といえます…

 

今回の問題になるのは
「膝蹴り=ひざげり」かと思います。
これは、筋肉で鍛えることの出来る胸=胸元を攻撃する技だ思います(私はそう解釈しています…)。
走り込んで、もしくは、飛び上がって、相手の胸元めがけて、自分の膝を蹴り上げる技です。

膝は、けっこう硬いので、当たれば大きなダメージを相手に与えることが出来ます…
…ところが、問題は…胸元をめがけたつもりが…偶発的に顎に当たりやすい!…事があげられます。
当然、胸の上には、位置的に下顎が突出しているからです。
胸に当たった後に、そのまま下顎に当たる…
もしくは、直接、下顎(ボクシングで言うチン?)に当たってしまう確率が高いわけです…

こうなると、非常に危険な技と言わざるを得ません…

 

・下顎の骨は折れやすい?

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一般的に、素人の方が、転んで下顎を地面にぶつけたときに…下顎の先端(チン)の部分を軽くぶつけたにもかかわらず、顎関節(がくかんせつ)の骨が折れてしまうことがあります。顎関節(がくかんせつ)=すなわち耳の横にある
ちょうつがいのように、下顎を開閉させる関節部分のことです。この骨が、意外に軽い衝撃でも折れてしまうことがあるのです。
これは、この部分の骨が非常に弱い=細い事を意味しています…
しかも、下顎の先端(チン)に当たった衝撃が、顎全体を伝わって、一番弱いところ(顎関節)が折れてしまうわけです。
専門的にはこれを「かいたつ骨折」といいます。力が伝わって、直接衝撃が加わった部位から少し離れた部分の骨が折れる…と言う意味です。

 

この事を考えると、下顎(チン)をめがけた攻撃をした場合、顎関節(耳の横のあごの関節)が折れやすいので、このことを充分、認識することが必要です。大きな力でなくても、転んだだけで折れることさえある場所です。

…よって…

顎の先端(チン)は急所となります。

骨折が起きやすいので、決して狙ってはいけない場所といえます…

 

今回の女子プロレスの事故の場合…
Twitter上での情報によると…下顎角(かがくかく)の骨=いわゆる左右のエラの骨=ほっぺたの下(耳の下)の角張った所の骨が折れたと言うことでしょうか?
もし、そうであれば、衝撃が相当大きかったものと想像されます。なぜなら、この下顎角部分の骨は、下顎の中では比較的丈夫である(骨密度が高い)場所だからです。
その部分が、折れたとなると、相当な衝撃が加わったと予想されます。
…やはり、普段鍛えているレスラーの力は、常人を遙かに超えている…と言う事でしょうか…

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・顎骨折の治療は難しい…
…一般的に、下顎の骨が折れると…腕の骨を折る場合とは治し方が全く異なってきます…
なぜなら、下顎には、歯が植わっており、かみ合わせを整えて治さなければならないからです。ただ、骨と骨をつなげばいいわけで決してありません。
上の歯と下の歯は、かみ合わせたとき、この場所で噛む=と言う、例えるとホームポジションみたいなところがあります。何本もある上の歯と下の歯ですが、かならず、同じ場所でかみ合うことになっております。よって、このホームポジションを整えつつ、折れた骨と骨とつながねばならないので、非常にやっかいです…

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しかも、腕の場合…骨が繋がるまではギブスである程度固定が出来ます。しかし、下顎にギブスは難しいです…ギブスの代わりに、場合によっては、上の歯と下の歯をかみ合わせたまま、動かないように…ワイヤーで固定してしまう。すなわち、口が開かないようにする…。骨が繋(つな)がるまで数ヶ月は口が開かないので、隙間からチューブを使って流動食で過ごす??…等という症例も中にはあるそうです…


さらには、人間は噛(か)むこと=咀嚼(そしゃく)することによって、ストレスをもコントロールするとも言われております…。数ヶ月も口を開閉できないとなると、そのストレスたるや…精神的に非常に苦しいモノがあると想像できます…
…それ以前に、数ヶ月、しゃべれない、話せない、そして食事が出来ない…なんて考えただけでもゾッとしますよね……

以上は極端な一例ですが、いずれにしても、下顎の骨折は非常に治すのが大変である…と言う事です…

そもそも顎(あご)の担う役割は…非常に重要で…
・食事(咀嚼そしゃく)…
・発音(しゃべる)
・呼吸…
・表情…
などの役割を担っています。
これらが、全て奪われる…と考えただけでもゾッとします…。それが数ヶ月の間であってもです…

 

・選手の皆様へ
Twitter上での情報では、「怪我をさせてしまった選手が、怪我をした選手の元へお見舞いに行って、色々お話できた…」とあります。よって、怪我をされた選手は、上下の歯の固定はしなくてすんだのでしょうか?…
いずれにしても、一日も早い回復を心よりお祈り申し上げます。

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さて、ここで、もう一つ考えなければいけない重要なことは…
怪我をさせてしまった選手の精神的なケア…の問題です。
怪我をした選手はもちろんですが、させてしまった選手も、怪我をされた選手と同様に心にかなりのダメージがあろう…と考えられます…。私たちファンは、双方の選手を励まし、応援し、双方ともの一刻も早い回復を心よりお祈りするばかりです…

 

・今後…

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プロレスは時代と共に進化してきました。それに伴い、技も非常に多彩に、かつ危険になったと言わざるを得ません。これからも、さらにこの傾向は続いていくものと思われます。
スポーツに怪我はつきもの…等とも言われますが、まずは怪我を避ける努力が最重要ではないでしょうか?


…そのためには、どうしたらよいのか?
…今回のような事故が起きないためには、どうしたらよいのか?
…もう一度、プロレス関係者の皆様、そしてファンをも含めて、一丸となって、再発防止を考えるときなのではないでしょうか?


…まずは、急所を避ける!
…急所がどこか明確にする!
…体を鍛えるだけではなく、専門家を交えて、体の知識も鍛える!

…そして、専門家を交えて、事故を予防する知識も鍛える!


…以上は既に充分な対策がなされていることと思いますが、

今一度、念には念を、それを率先して、関係皆々様が確認を行うよう、是非ともご一考いただけることを願ってやみません!
…プロレス界の明るい未来のために!
…私はこれからもプロレスファンです!

…今後とも、どうぞ宜しくお願い申し上げます!!…